ディープインパクトの後継種牡馬は?
クラシック3冠を含むG1を7勝しただけではなく、種牡馬としても多くの名馬を輩出した名馬・ディープインパクトが2019年7月に亡くなりました。
今日はディープインパクトの後継種牡馬について色々と書いてみたいと思います。
ディープインパクト産駒の成績!
ディープインパクトは現役時代14戦12勝という成績を残し、クラシック3冠・天皇賞(春)・宝塚記念・ジャパンカップ・有馬記念とG1を7勝しました。
競走馬としても超一流ですが、それ以上に凄いのが種牡馬としての成績です。
種牡馬としてディープインパクトは2012~2018年まで7年連続でリーディングサイアーに輝いていて、種付け料は最高4000万円というとてつもない値段になっていました。
産駒のG1(Jpn1含む)勝利数は51勝(38頭)。このうち牡馬のG1(Jpn1含む)勝ち馬は20頭ですね。
ディープインパクト産駒の中でも1番の大物はG1を7勝したジェンティルドンナだと思いますがこの馬は牝馬です。
複数のG1を勝ったディープインパクト産駒の牡馬は以下の馬です。
- サトノダイヤモンド(菊花賞・有馬記念)。
- ミッキーアイル(NHKマイルカップ・マイルチャンピオンシップ)。
- アルアイン(皐月賞・大阪杯)。
- リアルインパクト(安田記念・ジョージライダーS)。
- フィエールマン(菊花賞・天皇賞(春)
- エイシンヒカリ(香港カップ・イスパーン賞)。
2019年8月時点ではありますが、牡馬で複数のG1を勝利したのは6頭。そしていずれも2勝です。なかなか超大物は出てきていないイメージは抜けきれませんね。
ただすでに多くのディープインパクト産駒が種牡馬入りしていますし、これからも多くの優秀な産駒が種牡馬入りして行くと思われます。
種牡馬としての能力は競走馬としての実績とはまた別物ではありますので、ここから種牡馬として成功する馬が出る可能性は十分にあると思います。
ここからはどのディープインパクト産駒が種牡馬として後継種牡馬となっていくのかについて考えてみました。
ディープインパクトの後継種牡馬は?
既に多くのディープインパクト産駒が種牡馬入りしていますが、まだディープインパクトの後継種牡馬はこの馬で決まりという馬は現れていません。
そこでまずは2019年8月時点で産駒がデビューしているディープインパクト産駒の有力種牡馬について触れていきたいと思います。
初年度産駒がデビューしている種牡馬は?
2019年8月時点でディープインパクト産駒で種牡馬として活躍している主な馬は20頭以上います。
さらにそのうち産駒がすでにデビューしている主な種牡馬は以下の8頭です。
- ダノンバラード。
- トーセンラー。
- リアルインパクト。
- ワールドエース。
- トーセンホマレボシ。
- ディープブリランテ。
- スピルバーグ。
- キズナ。
この中で重賞勝ちの産駒を残しているのはディープブリランテとトーセンホマレボシとキズナですね。
つまり現状ではこの3頭がディープインパクトの後継種牡馬という位置付けになりそうです。
父・ディープインパクトとはやや異なり先行力があり、パワーがある産駒が多いイメージで道悪もなかなか得意ですね。ただダートは向かない様です。芝の1800~2000あたりが適距離と言えそうです。
社台SSで種牡馬入りしましたが2019年シーズンからブリーダーズSSで繋養されていて、活躍馬も少なく現在のところ失敗の烙印を押された状況ですね。
ただまだ後継種牡馬が全くいない状況のディープインパクト系種牡馬の中ではトップの実績を残している種牡馬です。ちなみに2018年の種牡馬ランキングでは26位にランクインしていて、2019年の種付け料は150万円です。
種牡馬ランキングは2018年51位と低いですが、着実に毎年ランクアップしています。
ただ毎年多くのディープインパクト産駒が種牡馬入りしているので2013~2016年までは100頭以上と種付けしていたのにも関わらず、2017年からは種付け頭数が30頭以下とかなり苦しい状況です。
ちょっとディープインパクトの後継種牡馬と呼ぶには厳しい状況かもしれませんね。
種牡馬としてもダービー馬ということで非常に大きな期待が集められています。
初年度産駒は2019年にデビューして、早くもビアンフェが函館2歳Sを制すなど順調なスタートとなっています。種付け料も350万円と後継種牡馬として期待が込められた価格ですし、種付け頭数も2018年は150頭以上となかなかの数ですね。
ディープインパクトやキズナのイメージとは違ってスピードで押し切るタイプが目立ちますが、これからも距離が伸びてどの様なタイプが出てくるか注目ですね。
馬山の個人的な見方では母方のアメリカンダート的な要素が出てきて1400~1600くらいの短距離向きな種牡馬になってきそうな気がしていますね。
産駒がデビューしていて重賞ウイナーを輩出しているのはこの3頭になりますが、現状だとキズナがディープインパクトの後継種牡馬として期待されているのは間違いないのではないと思いますね。
これから産駒がデビューする種牡馬は?
続いて現役を引退はしていますが、初年度産駒のデビューはこれからというディープインパクト系種牡馬で注目したい馬を紹介したいと思います。
セレクトセールで2億3000万円という高値で落札された馬で、現役時代は菊花賞と有馬記念を制しています。凱旋門賞で大敗後は元々の輝きを取り戻すことはできませんでした。
ただ初年度の種付け料300万はディープインパクト系種牡馬としてはキズナの次の高い価格設定なので期待の高さがわかりますね。
均整の取れた馬体と品の良さがある馬で、優等生タイプといったイメージがピッタリかもしれませんね。サトノダイヤモンド自身3歳に輝きを放った馬なのでクラシックを狙うにはもってこいの種牡馬かもしれませんね。
現役時代は海外のG1・ドバイターフを勝った馬ですね。ただクラシック3冠レース全てで勝ち切れなかったり、古馬になってもなかなか順調にレースに使えなかったりとちょっと勝負や体調の弱さを感じる馬だった様な気がしますね。
兄、妹、弟にはラヴズオンリーユーやプロディガルサン、ラングレーといった重賞級も多いことや超名牝ミエスクの牝系ということもあり血統背景はかなり良さそうですね。その反面で母父がストームキャットというところでキズナとかなり競合しそうなのはちょっと残念ですし、厳しい状況かもしれませんね。
種付け料は200万円とキズナよりリーズナブルなので、頭数も集まれば期待の種牡馬になれるかもしれませんね。
現役時代はG1・NHKマイルカップとマイルチャンピオンシップというマイルG1を制覇し、1600以下の距離で活躍した馬ですね。快速を武器にスプリントからマイルで強さを発揮した馬なので、やや父・ディープインパクトとは異なるタイプではあります。
2017年と2018年は150頭程度に種付けしていて産駒の評判も上々な様で、仕上がりも早くスピードも期待できるので短距離で2歳戦から結果を出してきそうなイメージですね。種付け料も150万円とリーズナブルなのも人気の秘密かもしれません。
おそらく距離的にクラシックには向かなそうな気がしますので、そこがちょっとディープインパクトの後継種牡馬としてはちょっと違和感かもしれません。
すでに現役を引退して種牡馬入りしている馬としては以上の3頭が期待できそうですね。
ディープインパクトの後継種牡馬としてはサトノダイヤモンドとリアルスティールのどちらがキズナへ挑戦できるのかといった感じかもしれませんね。
ミッキーアイルもそこそこ期待できそうですが、短距離向きになりそうなのでダイワメジャーあたりとの競合になってくると考えられます。
現役馬の期待のディープインパクト産駒は?
最後に今も現役で活躍しているディープインパクト産駒についてですね。
個人的に注目しているのはダノンプレミアムですね。
2019年8月時点ではG1勝ちは朝日杯フューチュリティステークスのみですが、能力の高さは多くの人が認めている馬だと思います。
血統的にロベルトを持っているので底力も補完されそうですし、ダンジグのクロスもあったりとスピード感が期待できる血統構成です。マイルが最適な気はしますが、ロベルトがうまく作用すれば相手次第で距離は2000くらいでも行けそうですね。
後継種牡馬として名乗りを挙げるには後1つ2つタイトルが欲しいところです。
クラシックを狙える後継種牡馬と考えるとフィエールマンも期待したいですね。
3000以上のG1を2つ勝っていますので距離は持ちそうですし、2000mあたりでも十分にタイトルをとれる馬だと思います。
2019年には凱旋門賞に挑戦する可能性がありますが、個人的にはあまりパワー型ではなさそうな気がするので海外遠征で調子を崩さないようにしてほしいと思っています。
他にもワグネリアンやアルアインあたりも気になりますね。
特にワグネリアンは母父がキングカメハメハと日本競馬の結晶とも言える2頭の血を持っているので是非タイトルを更に獲得して鳴り物入りで種牡馬入りしてほしい馬です。
ディープインパクトの後継種牡馬争いは戦国時代に突入!
とにかく多くの活躍馬を輩出したため、種牡馬入りする産駒も多いディープインパクト。
後継種牡馬が乱立しすぎてこれといった後継種牡馬が出ないというのはちょっと悲しいのでなんとか残されたディープインパクト産駒には頑張ってほしいですね。
皆さんもディープインパクトの後継種牡馬争いに注目してみてください。
キングカメハメハ版も書いていますので良かったら是非読んでみてください。
この記事は2019年8月12日時点の情報となっています。
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